新しい国 2013 12 7

 革命によって、古い国は滅び、新しい国が興る。
ネルソン・マンデラ氏は、政治家である前に、
革命家であった。
 マンデラ氏の革命によって、
南アフリカは、新しい国に生まれ変わった。
 私が思っていることは、
「ノーベル賞に、政治家賞を作るべきである」ということです。
 マンデラ氏こそ、ノーベル政治家賞にふさわしい。
そして、ノーベル政治家賞の権威を高めることができる。
 科学技術や経済学よりも、
国民に必要とされるのは、「政治家」である。

名誉白人 2013 2 2
 2013年1月1日、このサイトの書評で、
「日銀券」という本を取り上げた時に、
この小説は、南アフリカから始まると書きました。
 南アフリカ共和国と言えば、思い出すことがあります。
アパルトヘイト(人種隔離政策)のことです。
この政策は、白人と有色人種を明確に分離するものでした。
 アパルトヘイトは、永遠に続くようにも思われましたが、
ある問題が発生したのです。
 20世紀後半に、驚異的な経済発展を遂げ、
高度な科学技術を持った日本の出現がありました。
 しかし、日本人は、有色人種で黄色人種でもありました。
それでも、南アフリカ共和国としては、
「日本の資金が欲しい。
あるいは日本の工業力や科学技術が欲しい」と考えたのです。
そこで、日本人は、有色人種ながら「名誉白人」となったのです。
 これを聞いて、日本人は、複雑な感情を持ちました。
「ついに日本人も、白人に認められて、うれしい」と思った人や、
「いや、アジアの同胞は、どうなるか。
日本人だけ名誉白人で、他のアジアの人たちは、どうなるのか」と心配する人がいました。
 さて、21世紀に入り、さすがの日本も疲れましたか。
長らく、つまり20世紀後半において、
日本は、白人社会の中で、孤軍奮闘してきました。
 20世紀末には「日本叩き」まで起こりました。
これが、東アジア最大の民主主義国である日本が傾く契機となりました。
 多くの日本人は、こう思っているかもしれません。
「民主主義を守り、世界の発展に貢献してきたのに・・・・・」
 このまま、海に沈んでいくのか。
神に祈りなさい。
神に報告し、神に祈りなさい。
あなたがたは、長らく神に祈ることを忘れていた。

日銀券 2013 1 1
 眼下に広がるのは、
どこまでも平坦な乾いた赤い大地と、
まばらに散らばる一面の木々。
 上空からだと、
まるで苔のようにしか見えない、
あの深い緑色の斑点も、
地上からなら、
きっと、はるかに見上げるほどの大木に違いない。
 ついに南アフリカにまで、やってきたのだ。
そんなふうに思ったとたん、
急に、おかしくなってきた。
 61歳の、この歳になって、
初めて目にするアフリカの風景が、
こんなに懐かしく感じられるのは、
なぜだろう。
書名 日銀券(文庫版)
著者 幸田 真音  新潮社
 最近、ニュースによく出てくる、
日銀(日本銀行)を知りたいと思ったら、
経済学者である岩田規久男氏の著作を薦めます。
「日本銀行は信用できるか」(講談社現代新書)
 しかし、そのような専門書は読みたくないと思った人には、
「日銀券(文庫版)」がよいと思います。
 小説を読みながら、金融政策を学ぶことができるかもしれません。
未来の審議委員になるであろう人に、
いや、若者にこそ読んでもらいたいと思います。
 日銀の最高意思決定機関である政策委員会は、
総裁と2人の副総裁、それに6人の審議委員で構成されます。
 さて、小説でも専門用語が出てくるので、
読みたくないと思った人へ。
 これは、恋愛小説でもあるのです。
老いらくの恋(December love)。
 たとえ、「December love」と言われても、
恋は、これほど人を活気づけるものなのか。
枯れた木々が甦るように。
 「彼女を最初に見かけたのは、
ヴィクトリア瀑布を望む遊歩道だった。
 その出会いが、まさか、あんなふうにまで発展するとは、
もちろん、思いもしなかった」
(使用上の注意について)
 たとえ「老いらくの恋」が、
枯れ果てた肉体と精神を活気づける特効薬だとしても、
それは、小説の中だけにしておくべきです。
 アメリカでは、将来の大統領候補と言われた高官が、
「老いらくの恋」で、その地位を失ったのです。
そういうニュースが、国際ニュースとして流れました。
 年老いてから恋するのは、自分の妻だけにすべきだと思います。
男ならば、妻に二度恋する度量があってもいいはずです。













































































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